藤丸のブログ

組織人事コンサルタントの藤丸が日々考えてることを綴っていきます。

転職者が最終出社日にしておいた方が良いこと

 

転職が決まって上司に伝えてから、急に周囲が冷たくなったり、引き継ぎに追われてなかなか有休が消化できなかったり、休みもとれないのに誰にもできるような雑務を平然と押し付けられたり、社内のキーパーソンが自分に転職の相談に来たりなどなど、転職を決めてから最終出社日までの間は、もしかすると予期せぬことがたくさん起こるかもしれません。

そんな中で「こんな会社本当に辞めて正解だったな」ということもあれば、「会社の良いところを見れてなかったな。自分の我儘だったな」と思うこともあるかと思います。
しかし、例えそのことに対してどう思ったとしても、いずれ「外部の人」になる転職者に対して周囲の人はそれほど関心はないでしょうし、転職を決めた以上、するべきことをして次への準備を進めるしかないと思います。
特に、最終出社日の転職者の行動・立ち居振る舞いは周囲の人は意外に覚えているものなので、気を引き締めて臨んだ方が良いかと思います。


最終出社日にしなければいけないことはたくさんあるとは思いますが、特に下記については今後の仕事にも影響のある部分ですので、念入りに実施することをお勧めします。

 

①事務的な手続きは完璧にこなす

最終出社日ともなると、離職票の受け取りやPCや携帯電話、セキュリティーカードの返却など、必ずしなければならないことがたくさんあります。(離職票は必ずではないですが)
ここで、会社に返却をし忘れたものがあったり、本来は受け取らなければいけない書類を受け取り忘れたりなどすると、退職した後に人事とやり取りをしなければならなくなるので、大変面倒です。
面倒くさいだけならまだいいですが、そういった当たり前のことができていないと、「あいつ、こういうところあったよな」など最後の最後で自分の評判を下げることになってしまうかもしれません。
自分が去った後の評判はコントロールできませんが、最終出社日の印象が与える影響は意外と大きいと言えます。

 

②後輩への最後の引き継ぎ確認
最終出社日ともなれば、後輩や同僚への引き継ぎはほとんど終わっているかと思いますが、共有し忘れた情報などがないか最終チェックをしてあげましょう。
おそらく、引き継ぎを100%完璧にこなすということはあまりないはずなので、何かしら伝えた方がいい情報が残っているかと思います。
最終出社日で比較的時間が余っている時だからこそ、念入りに情報を確認し、伝えられるものは全て共有しましょう。
引き継ぎは基本的には、引き継いだ側が苦労をするものですが、最後まで情報のチェックをし些細な情報まで共有した姿勢があれば、引き継いだ側は覚えていて良い印象を抱くものです。
また、引き継ぎは顧客にも影響するので転職者自身の評判にも関わります。
同じ業界に転職する場合などは特に要注意で、また一緒に仕事をすることもあるかもしれません。
その場合、次の会社での仕事にダイレクトに関わってきますので、念には念を入れて引き継ぎの対応をしましょう。

 

③上司・同僚への挨拶まわり

こんなのするのが当たり前じゃん!という方が多いかもしれません。
しかし、私の経験上、転職する人の3割くらいの方は親しい人だけに軽く挨拶をしてあとは一斉送信の挨拶メールだけを送って、いつの間にかしれっといなくなります。(私の勤めていた会社が少し変なのかもしれませんが)
退職する方は少なからず会社に不満を持っている方も多いですし、退職日までの間にさらに会社に嫌気がさして、挨拶もせずにいなくなりたい!と思ってしまうかもしれません。
ただし、最終出社日の印象というのは周囲の人に意外と印象に残りますし、「あいつは、この会社が嫌いだったんだな」「最後なのに挨拶もせずに帰りやがったな」なんて思われると後々自分が損をしてしまいます。
特に同じ業界に転職をする方などは、いつまた一緒に仕事をするか分かりませんので、例え恨みつらみが溜まっている相手であっても最後ぐらいはにこやかに挨拶をしてから別れるのが良いかと思います。
粗品を事前に購入して、配ってあげると尚良いです。
ここで、例えばあなたの嫌いな上司が去り際に嫌味でも言ってくることもあるかもしれませんが、それはそれでにこにこしながらうまくかわしてあげるのが良いでしょう。
相手はコントロールできないものですし、周囲の人は意外と転職者の行動を見ているものなので、するべきことをして少なくとも自分は筋を通しておくのが良いかと思います。