藤丸のブログ

組織人事コンサルタントの藤丸が日々考えてることを綴っていきます。

MBTIを受けてみてすごく面白かったときの話

最近というか少し前にfacebookのタイムラインなどでMBTIの結果がたくさん流れてくることがあり、ちょっと気になっていることがありました。知らない方も多いかもしれませんが、MBTIとはユングのタイプ論をベースとして、質問紙をきっかけに検証していくプロセスを通じ、自己理解を深めていくためのメソッドです。MBTIの最大の特徴としては、普通の性格検査とは異なり、検査結果はあくまでもただのきっかけとして研修などを通して自分の志向を知り、自己理解を深めていくというものです。そのため、質問紙の回答のみを通じて自分の性格を判断するようなものではありません。

また、MBTIは特性論ではなくタイプ論の見方をしているというのも特徴です。(日本人は人の性格を見るときに、「優しい」とか「明るい」とか相対的なものの見方をよくします。こういった量や程度を測る見方を特性論と言います。)タイプ論では、カテゴリーに分類された絶対的なものの見方をします。

MBTIは非常に面白いメソッドであるが故に、ネット上では気軽に回答をし「あなたはこのタイプです」という診断結果が出るようなものが溢れているのですが、本来は簡単に診断ができないものですし、MBTI協会のホームページでは明確に「してはいけないもの」だと記載がなされています。実施方法も本来的には、一定の訓練を受けたMBTI認定ユーザーからの研修などを通して、時間をかけて自己理解を深めていくそうです。

実際、藤丸が数年前に会社の研修でMBTIを受けた際も、事前にネット上で質問紙に回答をした上で、MBTI認定ユーザーからの研修を約1日間かけて受けました。MBTIには4つの指標があり、興味関心が外向か内向か(EかIか)、情報の取り入れ方が感覚か直観か(SかNか)、思考型か感情型か(TかFか)、判断的態度か知覚的態度か(JかPか)で分かれ、最終的に2×2×2×2=16タイプに分類されます。

このそれぞれの指標について、独自のワークショップがありその中で同じタイプ(だと思われる)の人、異なるタイプ(だと思われる)の人との対話を通じて、自分のタイプを探っていきます。自分が実際に受けたときもそうでしたが、質問表で得た回答と最終的に自分が出した結論が異なる人がけっこういました。講師の方曰く、質問表で得た結果の4つの指標が、最終的に全て変わっても良いそうです。(なので、ネット上の診断だけだとあまりあてにならないんですね。)また、1日間の自己理解セッションだけでは、自分がどのタイプか分からずに終わるという方もいるみたいです。そもそも自己理解が目的なので、MBTI認定ユーザーである講師が断定をしたり、誘導したりすることも禁じられています。講師はあくまでも支援者として、気付きを促すような質問を投げかけたりします。

私自身も、1日の研修を通して自分の自然に好む心の使い方を理解できましたし、他の人とのディスカッションを通して自分と異なるタイプの方の考え方を知ることができて非常に有意義でした。日常生活においても相手が今どちらの機能を使用しているのかに考えをめぐらしたりもします。異なる機能を使っていると分かれば、相手に合わせて自分の普段使っていない機能を使用したりもします。異なる考え方の相手に合わせることも覚えましたし、違いに対して少し寛容になることができたのではないかと考えています。

また、職場などで活用するのもけっこう面白いです。自分以外の人がどんなタイプかを知っているとコミュニケーションにも気をつけますし、社内で共通言語化がされているとふとした時に盛り上がったりします。

このMBTIの認定ユーザーの資格ですが、将来的に藤丸も取得したいなぁと思っております。MBTIの理論をもう少し深めたいですし、ファシリテーターにもチャレンジをしてみたいですね。取得するのに研修などの拘束時間と費用も少しかかるみたいなので、今は仕事の関係で厳しいですが、また仕事が落ち着いたら取得に向けて動き出そうと思います