藤丸のブログ

組織人事コンサルタントの藤丸が日々考えてることを綴っていきます。

『竹取物語』のかぐや姫の昇天を初めて読んだときのこと

学生の頃に受験勉強で古文を勉強していた際、たまたま竹取物語の最後の文章を読む機会があって、未だにその内容を覚えています。実際に内容は大したことではないのですが、何というかこれまで自分が思っていたイメージとはかなりギャップがあって、十数年記憶に刻まれています。
 
竹取物語と言えば、それをもとにした童話『かぐや姫でも有名で、多くの人は子どものときに話を聞いたことがあると思います。
 
童話のかぐや姫は、子どもの頃にテレビで何度か見たような記憶があるのですが(日本昔ばなしとかだったと思います)、原文の竹取物語を読んだのはその時が初めてでした。
 
童話のかぐや姫では、月に帰らなくてはいけなくなったかぐや姫がこれまでお世話になったおじいさん、おばあさんに別れを告げて、お互いに涙を流しながら月へと昇っていく感動的なシーンだったように記憶しています。
 
しかし、『竹取物語かぐや姫が月に帰るシーンは予想していたのと少し違いました。
 
かぐや姫を迎えに来た月の使者がかぐや姫に天の羽衣を着せると、かぐや姫はこれまでのおじいさんとおばあさんと過ごした感謝の気持ちや、2人を不憫に思う気持ちなどが全くなくなってしまいます。
そして、これまでとは全く心が変わってしまったまま、月へと昇っていくのです。
 
これを読んだときに、月へと昇っていくかぐや姫と別れを惜しむおじいさん、おばあさんの情景を思い浮かべて、何というか悲しい気持ちになったのを覚えています。けっこう元々のイメージとのギャップがありましたね。
 
後で調べてみたところ、かぐや姫は月の世界で罪を犯したので、罰として地上に送られたみたいです。
なので、月に住む人から見ると、地上の人間は穢れたところに住む人間であり、住んでいる世界が違うのですから、感謝や情けをかける必要もないんですね。
おじいさん、おばあさんはそれまでかぐや姫を愛情を持って育ててきたのに、何のお礼もされずに、全体として悲しい話だなぁと思います。
 
かぐや姫に限らず、日本や海外の童話は原文や元の話に立ち返ってみると、けっこう印象が変わってたり、あるいはストーリーが全く異なるものまであったりするので色々と調べてみるのも面白いかもしれません。

 

竹取物語 (岩波文庫)

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